1)私たち日本人とは、一体何者なのか?
2016年に『あなたの人生に奇跡をもたらす 和の成功法則』(サンマーク出版)を上梓してから約6年の歳月が過ぎました。
ありがたいことに、現在もロングセラーとして増刷が続き、大野靖志のペンネームで出した他の書籍も高い評価をいただいています。
これも時代性といいますか、今という時代だからこそ、日本語や日本人のあり方という、民族の力に注目が集まるのだと思います。
では、私たち日本人とは、一体何者なのか?
その答えは簡単なようで案外難しく、「歴史は勝者が塗り替える」が常であるため、日本人の原点を探ろうにも、どれが本当の歴史なのか、簡単にはわからない状況となっています。
たとえば、中国から律令制度が入った時点、また明治維新の時や第二次世界大戦敗戦後など、それぞれの時代に、それまで当たり前とされてきた国家体制の大転換が起きています。
それに伴い、新体制に不都合な歴史は改竄されたり、消されたりするようになりました。
それぞれの時代に活躍した人物の良し悪しもそれで判断されるため、いかなる人物が“より日本人的”といえるのかも、わかりにくくなっています。
たとえば、明治維新の志士たちはどうだったのか。戦後、経済を発展させ賞賛された政治家たちは、本当のところどうだったのか、という視点においてです。
けれども、一つだけはっきりしていることがあります。
それは、いかなる時代にあっても日本という国は生き延び、一切西洋の植民地になることなく、万世一系といわれる世界最長の歴史を誇っているということです。
世の中には、天皇のすり替え説や血統の問題を取り上げる人もいますが、大事なことはそれがどうであれ、天皇制という仕組みの下、日本という国が守られ、日本語が守られていることにあります。
平安時代からの「和魂漢才」は、明治時代に「和魂洋才」に姿を変えましたが、「和魂」すなわち「やまと魂」が失われず日本人にあったことは、日本人とは何者かを知る上で、とても大きな手がかりになるでしょう。
本書では「日本人とは何者か」に触れながら、今は眠っている「やまと魂」の記憶をDNAから甦らせ、現代人が失った、生命の底力を引き出すための道を「“超”成功法則」として提示していきたいと考えています。